歯科で定期健診を受けている人は健康長寿

昨年の5月に京都大学から出されたプレスリリースに注目です。

「歯科医療機関の通院の割合の高い市区町ほど健康寿命は長い」という研究結果です。
京都大学報道発表 Press Release No: 218-20-9

健康寿命および平均寿命に関連する高齢者の生活要因の特徴 厚生の指標 67(7) 31 – 39 2020年 より

この研究は,全国の85市区町を対象に,要介護認定を受けていない高齢者への質問紙調査と自治体の公開データを用いて,高齢者の生活要因と健康寿命との関連を検証したものです。
趣味の会・スポーツの会・ボランティアの会の参加,外出の機会,歯科医療機関への通院の割合が高い市区町ほど健康寿命・平均寿命は長く,うつ傾向,喫煙の割合が高いほど健康寿命・平均寿命は短い傾向がみられたという結果です。

歯科医療機関への通院の割合というのは、治療などの一時的な通院ではなく、定期通院の有無の割合です。つまりかかりつけ歯科医を持ち、定期健診や歯のクリーニングのために通院している人の割合だと思います。

歯科医療機関への通院の割合が、健康寿命を長くすることに関して、以下のように考察されていました。
歯の欠損や歯科疾患といった歯の不健康は、身体機能や認知機能の低下につながり、要介護や死亡のリスクを高めることが指摘されている。
歯の不健康は、咀嚼・嚥下機能を介して栄養状態や体力の低下に影響し、また、表情の形成や会話などのコミュニケーション能力の低下を介して社会的な孤立にも影響する。
地域の歯科医への受診行動の高さは、歯の健康を介して、健康寿命と平均寿命に寄与していると考えられる。

まったくその通りです!
なぜ、「かかりつけ歯科医」のいる人は長寿なのか? (ワニブックスPLUS新書)も参考にしてください。

 

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