喫煙者が、ある喫煙者を10年以上に渡り取材し、タバコについての探求を試みた、ノンフィクション。
ある喫煙者とは、タバコ産業の複数の多国籍企業を渡り歩いた、社内弁護士。
つまりこの強烈に依存性ある製品を、世界中に売り込むことに心をくだいてきた人物。(タバコ産業の最大に使命は法律順守!)
喫煙習慣は約400年前から、南米からヨーロッパに広がったよう。
その後どのような強権を発動しようとも、どんな残忍は罰則を課そうとも、ほとんどすべての国と地域で喫煙習慣はなくならなかった。
そして罰則から、いつしか課税に移行。課税をするには、法律が必要。
ちなみに日本では、たばこ事業法のもと、葉たばこの生産からたばこ製品(加熱式たばこを含めて)の販売までが行われている。
たばこ事業法の目的とは
「我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もって財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資する。」
どんなに健康に悪影響があることが明らかになっても、たばこ製品の生産・販売は100%合法。
日本人の男女を合わせた喫煙率は14.8%(厚生労働省2022年国民生活基礎調査より)。減ってきてはいる。
もちろん喫煙者が少なくなることは、歓迎すべきこと。
しかし喫煙者がいなくなることはありえない。(歴史に鑑みると)
どうしても吸いたい人は吸って、税収に貢献すればよい。(分煙の確立が必要なことは、いうまでもない)
ただ一回でもタバコをやめたいと考えたことがある人には、禁煙を成功させてほしい。
この本でタバコについて明らかになった、いくつかの発見。
自分が吸い続ける意味は?